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第125回定期大会 「組織を拡大し、民放で働くすべての労働者の団結を呼びかける決議」

組織を拡大し、民放で働くすべての労働者の団結を呼びかける決議

電通の過労自殺事件の労災認定を契機に、政府が進めている「働き方改革」は、異常な長時間労働の解消が議論の中心となった。この問題は、民放産業も「他人事」で済ますことはできない。すでにキイ局などでは長時間労働の改善をはかる動きがあるが、効果は不確実であり、サービス残業につながっては本末転倒だ。果たして民放産業全体での長時間労働解消は図れるのだろうか。

多くの大企業が「働き方改革」に積極的に取り組んでいるが、そのしわ寄せが中小零細企業や下請企業に付け回されるようでは意味がない。そして日本の労働者人口五四〇〇万人のうち二〇〇〇万人を超えている非正規雇用者が、劣悪な賃金労働条件のまま、さらに増えていくことを見過ごすわけにはいかない。

「賃金が安くても放送の仕事をしたいという若者は、いくらでもいる」と豪語した放送経営者たちは、総額人件費削減のため社員数を減らすとともに賃金抑制に邁進し、派遣や業務委託も増やしていった。低賃金の労働者が増えることにより、「民放はブラック企業」という認識が広まり、放送業界を志望する人が減っている。

新入社員は限られた人数しか採用されず、民放の成長期を支えた多くのベテランが次々と職場を離れる中、働き盛りの世代の離職も年々増加している。

このような状況の中、放送を支える人材を、放送局ではなく関連プロダクションや非正規労働者に依存していく傾向は今後一層顕著となっていくであろう。

今こそ、民放で働くすべての労働者の賃金を引き上げ、長時間労働を解消し、人間らしい生活ができる環境を作っていこう。そのためには企業の枠を超えて民放労働者が団結していく必要がある。目前の二〇一八年問題で解雇される仲間が出ないよう、様々な条件で働く未組織労働者に組合への結集を呼びかけ、ひとりでも入れる組合を全国に広げていく。今までの枠にとらわれない民放労連の姿を追求していこう。

本当の意味での民放労働者のための民放労連を目指し、労働者目線の同一労働同一賃金を実現するべく、民放で働くすべての労働者を結集させていこう。

右、決議する

二〇一七年七月三〇日

日本民間放送労働組合連合会 第一二五回定期大会

第125回定期大会 アピール

大会アピール

 

今年で施行七十年の節目を迎えた日本国憲法。戦争による死者を一人も出すことなく、平和を守り続けてきた。この憲法に対して、安倍首相は憲法記念日に、憲法「改正」を二〇二〇年までに行うと発言した。人類が獲得した普遍的成果としてのこの憲法を、主権者の声も聴かず、独断で変えることが許されるのか。私たちは、立憲主義に基づく平和を堅持し、表現の自由と放送労働者の生活を守るという使命を胸に、暑さ厳しい富山に結集した。

いま、放送の仕事から離れ、また就職先として選ばない若い労働者が増えている。蔓延する長時間労働や局の正社員と関連会社の労働者との間の格差などが原因だが、是正への動きはまだ鈍い。長時間労働対策では、テレビ朝日労組が休日の取得奨励日を獲得して成果を上げる一方、読売テレビでは管理職が勤務表の改ざんをしてまで目標を達成しようとしていると報告があった。労使ともに的確な対応が見いだせない中、民放労連でモデルケースを考えていきたいという提案もあった。放送を守るため、長時間労働の削減、組合員の賃上げ、それに構内スタッフの賃金を改善していくたたかいを強化していこう。

政府は「同一労働同一賃金」を含む「働き方改革」を打ち出す一方、「解雇の金銭解決」や「高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ制度)」の法制化を推し進めようとしている。安倍政権による労働法制の改悪には断固として反対していく。また、2018年問題では、不安定雇用の労働者の雇止め問題が発生しないよう、労組が日頃から派遣労働者や構内スタッフと向き合う姿勢が求められている。

組織拡大は労働組合が経営との力関係を優位に保つ最も有効な手段だ。「一万人の民放労連」をめざす「構内労働者プロジェクトⅡ」で、私たちは企業内組合からの脱却の重要性を学んだ。構内スタッフの組織化で着々と成果を挙げる京都放送労組の取り組みを労連全体に広げる必要がある。また、構内スタッフの待遇改善や慰労金支給の取り組みを今後も進めるとともに、企業内最賃協定を締結する意義を理解し、すべての組合で要求を出していこう。

辺野古の新基地建設に絡み、沖縄県が7月24日、国を相手に五度目の提訴を行った。沖縄の仲間からは県民の声に耳を傾けず、建設に突き進もうとする国の理不尽な姿勢に対する怒りの声が上がった。

テレビ神奈川労組は20年にわたる未消化代休問題を地方労働委員会のあっせんにより全面解決した。労働委員会という公的機関はもちろん、労連本部や地連、規模別共闘、全国の労連の仲間、さらに県労連や地区労まで巻き込んだことが成果につながった。

多くの市民や労働組合などの反対にもかかわらず、「共謀罪」関連法が成立した。共謀罪は二七七もの犯罪を対象にし、表現の自由や内心の自由を制限。プライバシーの侵害や監視社会が広がるおそれがある。共謀罪法の廃止を求めるあらゆる取り組みに積極的に参加しよう。今求められているのは、国民誰もが平和で安定した人間らしい生活。「新自由主義改革」で広がる社会の閉塞感を払しょくするために、私たちは放送の持つ社会的責任をあらためて自覚し、すべての放送労働者の団結で、「いのちと健康」「雇用と生活」を守っていこう!

 

二〇一三〇

         日本民間放送労働組合連合会 第一二五定期大会 

民放労連委員長談話 「共謀罪」廃止までたたかい抜く (2017年6月15日)

民放労連委員長談話

「共謀罪」廃止までたたかい抜く

2017年6月15日

日本民間放送労働組合連合会

中央執行委員長 赤塚 オホロ

 

「テロ等準備罪」と名称を変えた「共謀罪」関連法案が本日早朝、参議院本会議で与党などの賛成多数で可決とされた。国会審議では法務大臣がまともな答弁もできず、挙句の果てに委員会採決を省略した「中間報告」で本会議に上程して徹夜の国会で強行採決するという、憲政史上恥ずべき行いの結果だった。安倍政権を揺るがす数々の疑惑の追及を恐れた政府・与党の一連の行動は、政治の私物化そのものであり、断じて許されない。

 

具体的な犯罪行為がなくても、その相談をしたという疑いがあれば身柄拘束や家宅捜索も可能となるという「共謀罪」は、思想・信条の自由、言論・表現の自由、集会・結社の自由などの基本的人権を踏みにじる、違憲の疑いが強いものだ。捜査当局の恣意的な判断で、市民団体や労働組合の日常的な活動、テレビ・ラジオなどメディアの取材・報道活動まで摘発の対象とされるおそれがある。「共謀罪」は、国会前で夜を徹して反対の声を上げ続けた多くの市民たちと同様に、私たち放送の現場で働く者としても絶対に容認できない。

 

国連の特別報告者の立場から「共謀罪」法案に疑問を投げかけたジョセフ・カナタチ氏は、日弁連のシンポジウムで「法律が通ってしまったとしても、まだ始まったばかりだ。日本の人々は基本的人権の保障を享受する権利がある」と語った。私たちは、政府・与党らの横暴に強く抗議するとともに、「共謀罪」関連法を廃止に追い込むまで、国内・国外の幅広い仲間と共にたたかい抜く決意を表明する。

 

以 上

民放労連委員長談話 「共謀罪」法案の「強行採決」に抗議する(2017年5月19日)

民放労連委員長談話

「共謀罪」法案の「強行採決」に抗議する

 

2017年5月19日

日本民間放送労働組合連合会

中央執行委員長 赤塚 オホロ

 

「テロ等準備罪」と名称を変えた「共謀罪」関連法案が本日、衆議院法務委員会で、与党などの賛成多数で可決とされた。これまでの国会審議では、野党の質問に対して法務大臣がまともに答弁できない状況が相次ぎ、各地では多くの市民、法律家、学者、労働組合やさまざまな団体が強い反対の声を上げているにもかかわらず、政府・与党が国会内の「数の力」で強引に法案採決を行ったことに対し、私たちは強い怒りをもって抗議する。

具体的な犯罪行為がなくても、その相談をした疑いがあれば身柄拘束や家宅捜索も可能となるという「共謀罪」は、捜査当局が人々の内心にまで踏み込んで罪に問うものであり、思想・信条の自由、言論・表現の自由、集会・結社の自由などの基本的人権をないがしろにする、憲法違反の疑いが強い法案だ。

「一般人は対象としない」と政府は説明するが、自らテロリストと認める組織など存在するはずもなく、結局は政府や捜査当局の恣意的な判断で、平和的に活動している市民団体や労働組合などにまで際限なく拡大して、「テロ集団」のレッテルを貼って摘発することが可能となる。テレビ・ラジオをはじめとする報道機関の日常的な取材・報道活動や、番組制作のための打ち合わせなどの通常業務、また労働組合としての正当な活動までが犯罪とされかねないこの法案を、私たち放送の現場で働く者は絶対に認めることはできない。

私たちは、平和的な民主主義社会と相容れない「共謀罪」関連法案を廃案に追い込むまで、幅広い仲間たちと共にたたかい抜くことを、改めてここに宣言する。

 

以 上

総務省・放送を巡る諸課題に関する検討会「地域における情報流通の確保等に関する分科会とりまとめ案」に対する民放労連の意見

総務省・放送を巡る諸課題に関する検討会「地域における情報流通の確保等に関する分科会とりまとめ案」
に対する民放労連の意見を提出いたしました

総務省・放送を巡る諸課題に関する検討会「地域における情報流通の確保等に関する分科会とりまとめ案」に対する民放労連の意見

2017年5月10日

中央執行委員長 赤塚 オホロ

 

放送を取り巻く環境が大きく変化し、放送業界が一段と厳しい状況を迎えているこの時期に、政府が「頑張るローカル局を応援する」と題した提言を打ち出すことについては歓迎したい。しかし、この「取りまとめ案」に示されている「国の取り組むべき課題」は、的外れなものが少なくなく、むしろ弊害となりかねないことが危惧される。

 

「案」では、ローカル局が「特に、災害時に、国民の生命・財産の安全確保に必要な情報を効率的に伝達するメディアとして重要な役割を果たしている」としている。むろんこの認識に誤りはないが、災害放送の重要性ばかりをことさらに強調することは、かえってローカル局の果たすべき役割の過小評価につながるおそれがある。ローカル局には、豊かな地域性を背景に、報道のみならず娯楽、芸術、また地域に暮らす人々の活動を各地に発信するなどの幅広いコミュニケーション活動を担う公共的機能が期待されている。そうした日常の放送活動で培った信頼感が災害時にも大きな力となる、という関係にあるのであって、災害時のみに突然に放送局が公共的な重要性を発揮するわけではない。

 

「国の取り組むべき課題」としては「地域の放送コンテンツの二次利用の促進」「地上波4K放送の実現に向けた研究開発」「放送コンテンツ海外展開支援事業の新たな支援方策の検討」が掲げられているが、現在の政策の延長線上にあるこれらの策が地域の視聴者の期待に応えるものとは到底考えられない。とりわけ、新たな受信機器の購入など視聴者に過大な負担を強いることになる「地上波4K」を十分な検証もなくやみくもに推進することは、視聴者保護の観点から即刻中止すべきである。

 

「案」では「ローカル局の人材確保・育成の必要性」が言及されながら具体的な支援策は示されず、自助努力に任されているかのようだ。放送を担う人材の確保・育成に向けて、放送の多元性・多様性・地域性や表現の自由の確保に資する積極的な支援策が緊急に求められている。また、コンテンツの二次利用や海外展開が不可能と言っていいローカルラジオ局をいかに支援・活性化させるかについて、一切言及がない。政府がラジオ局支援に消極的だとすれば、それこそ災害放送の重要性に鑑みても大きな矛盾ではないか。

 

ローカル局の経営基盤の安定化は、地域の視聴者のニーズに即してはかられるべきであり、国策に沿った事業を展開しようとする放送局だけを恣意的に支援するような行政のあり方は、間接的な言論統制にもなりかねず、強い懸念を抱かざるを得ない。

 

以 上

民放労連委員長談話・「共謀罪」法案の閣議決定に抗議する 発表

民放労連委員長談話・「共謀罪」法案の閣議決定に抗議する

 

民放労連委員長談話・「共謀罪」法案の閣議決定に抗議する

2017 年3 月21 日

日本民間放送労働組合連合会

中央執行委員長 赤塚 オホロ

「テロ等準備罪」と名称を変えた「共謀罪」関連法案が本日閣議決定され、

国会に上程されることとなった。多くの反対・懸念の声を顧みることなく、強

引に法案提出に至ったことは極めて遺憾であり、強い怒りをもって抗議する。

具体的な犯罪の実行行為がなくても、その相談をした疑いがあれば強制捜査

の対象にできるという共謀罪は、人々の内心そのものを処罰する法律であり、

その「共謀」を立証するためには、捜査当局による盗聴や私信メールのチェッ

クなど、著しいプライバシー侵害が拡がる恐れが強い。思想・信条の自由、言

論・表現の自由、集会・結社の自由などを踏みにじり、「監視社会」「密告社会」

をもたらす危険極まりない法案だ。

自らテロリストと認める組織など存在せず、結局は政府や捜査当局の恣意的

な判断で、平和的に活動している市民団体や労働組合などにまで際限なく拡大

して対して「テロ集団」のレッテルを貼って摘発することが可能となる。日常

的な取材・報道活動や、労働組合としての正当な活動まで犯罪行為とされかね

ないこの法案を、私たち放送の現場で働く者としては絶対に認めることはでき

ない。

憲法違反の疑いが強い「共謀罪」関連法案を廃案に追い込むまで、私たちは

幅広い仲間と共同して、たたかい抜くことを宣言する。

以 上

【民放労連 広域U局労組共闘会議声明】 「平成の治安維持法」共謀罪を認めない!

民放労連広域U局労組共闘会議声明

「平成の治安維持法」共謀罪を認めない!

 

「平成の治安維持法」と呼ばれるテロ等準備罪、いわゆる「共謀罪法案」が国連越境組織犯罪防止条約を理由に今国会に提出されようとしている。共謀罪は2人以上の人が犯罪を行うことを話し合って合意することを処罰対象とする犯罪。近代刑法は犯罪意思だけでは処罰せず、具体的な結果や被害が現れて初めて処罰対象になるとしている。近代刑法の原則から逸脱した考え方に基づいていると言える。

共謀罪は、「予備」や「合意」だけで処罰する可能性を完全に否定することはできない。単に疑わしいとか特定の考え方と違うというだけで人が処罰されるような事態を招きかねない。安倍首相は「一般人は対象外」、「普通の団体には適用しない」、「対象犯罪は絞り込む」などと説明しているが、「普通の団体」の定義はあいまいで、政府や捜査当局の意向次第で、労働組合や市民団体、政党にまで広げられる恐れがぬぐえない。捜査機関による会話の盗聴やメールのチェックなど、プライバシーを侵し平穏な市民生活を脅かすことも危惧される。

安倍首相は「東京オリンピックの成功の為」、「テロ対策」と声高に叫ぶが、日常的な取材・報道活動、労働組合の活動にも深刻な影響をもたらすこの法案を、私たち放送で働く者は絶対に認めるわけにいかない。過去三回国会に提出され廃案となった共謀罪法案の提出に私たちは今回も断固反対する。

 

2017年2月18日

 

日本民間放送労働組合広域U局労組共闘会議

テレビ埼玉労働組合

東京メトロポリタンテレビジョン労働組合

千葉テレビ放送労働組合

テレビ神奈川労働組合

びわ湖放送労働組合

京都放送労働組合

奈良テレビ放送労働組合

サンテレビジョン労働組合

【民放労連声明】「共謀罪」の国会提出は断念すべきだ

【民放労連声明】

「共謀罪」の国会提出は断念すべきだ

 2017年2月10日

日本民間放送労働組合連合会

中央執行委員長 赤塚 オホロ

 

過去三回国会に提出され、廃案となった「共謀罪」関連法案が、「テロ等準備罪」と名称を変えて、国会に提出されるという見通しが報じられている。安倍首相は、この法律の成立なしに「東京オリンピックは開催できない」とまで強弁し、今国会での成立に意欲的だと伝えられる。

「共謀罪」は、具体的な犯罪の実行があり、被害があって初めて処罰の対象にされるという「近代刑法の原則」から逸脱した考え方に基づくものであり、「共謀」の立証のために捜査機関による会話の盗聴やメールのチェックなど、プライバシーを侵し平穏な市民生活を脅かす捜査の拡大が危惧されている。政府は、対象となる犯罪を減らし、また適用されるのは組織犯罪集団やテロの可能性のある集団に絞ると説明しているが、その「集団」の定義はあいまいで、政府や捜査当局の意向次第で、労働組合や市民団体、政党にまで広げられる恐れがぬぐえない。国家権力による市民の監視や思想の取り締まりに濫用が及ばない保証がどこにあるだろうか。

この法案はまさに「平成の治安維持法」と呼ばれているように、一般社会におけるコミュニケーション全般を取り締まることになる、危険極まりない法案と言うほかない。

日常的な取材・報道活動、労働組合の活動にも深刻な影響をもたらすこの法案を、私たち放送で働く者は絶対に認めるわけにいかない。

この法案をめぐっては、法務大臣が国会での議論を回避しようとする質問封じの文書を配布し、厳しい批判を受けてすぐに撤回するなど、すでに民主主義の原則をないがしろにするような事態も起きている。国会でのまともな審議に耐えられない法案であることは、過去三回も廃案となっていることからも明白だ。私たちは、政府が「共謀罪」関連法案の国会提出を断念すべきであることを強く訴える。

以 上

第124回日本民間放送労働組合連合会臨時大会 決議6「日米両政府による沖縄に対する弾圧を許さない決議」

日米両政府による沖縄に対する弾圧を許さない決議

 

去年一二月一三日、在沖米海兵隊のMV22オスプレイが沖縄県名護市安部の海岸に墜落し、大破する事故が起きた。普天間飛行場配備から四年で初の重大事故。これまで多数の死者を出している“欠陥機”オスプレイによる事故は当初から予測されていたものの、原型をとどめない機体の残骸が報道されると、県民に大きな衝撃を与えた。

墜落現場は、普天間飛行場の移設予定地となるキャンプ・シュワブにほど近く、新基地が建設されればオスプレイの訓練が周辺では日常のものとなる。日増しに高まる沖縄県民の怒りと抗議の声をよそに、米軍は事故からわずか六日後に飛行再開を強行し、日本政府は理解を示す声明を発表した。さらに米軍は、墜落から一ヵ月も経たない一月五日に事故原因となった空中給油訓練の実施を強行。日本政府はまたしても米軍の対応を追認した。

在沖米軍トップは事故直後に「県民や住宅に被害を与えなかったことは感謝されるべきだ」と居直り、訓練再開を強行した姿勢からも分かるように、これが米軍の本音だと言わざるを得ない。いまだ植民地意識から抜け出せない米軍と米政府。無批判に追随する日本政府。戦後七二年、沖縄の本土復帰四五年を迎えようとする中、この構図は一ミリも変わっていない。

こうした中、SNSを中心に、沖縄への基地建設に反対する人々への根拠無い中傷が広がっている。客観的な事実や真実よりも、ネット空間で繰り返し垂れ流される感情的な訴えかけが世論に影響を与える「ポスト真実」という言葉がある。米国では大統領選挙で根拠の無い情報が拡散し続け、結果に大きな影響を与えたとさえ言われている。その大きな波が、われわれの足元にも押し寄せている。

東京MXテレビが一月二日に放映した「ニュース女子」は、ネット上にあふれている沖縄に対する根拠無き中傷やデマをそのまま垂れ流した意味で、「沖縄ヘイト番組」と言われる。沖縄本島北部の米軍北部訓練場で、オスプレイが使用する着陸帯の建設に反対する市民らを犯罪者やテロリストのように扱った上、反対する人たちが「五万円の日当」を支給されているなど、当事者に直接取材を行わず客観的裏付けがない一方的な内容が放送された。外部の制作会社による持ち込み番組とはいえ、事実と異なる内容を放送し続けることは放送倫理規定に違反するのは明らかである。報道機関としての自律が問われるこの事態を、われわれメディアで働く人間は真剣に捉えなければならない。

辺野古の海では、二月にも沖縄防衛局によって大型のコンクリートブロックが投入されようとしている。豊かなサンゴ礁はまたしても破壊され、キャンプ・シュワブのゲート前では市民らと警察が激しく衝突するあの光景が再び繰り返されることになる。

工事を進める沖縄防衛局は、一月一八日に県内報道各社に対し、キャンプ・シュワブ沖に設定された最大二・三キロメートルにおよぶ臨時制限区域内に立ち入らないよう文書で通知した。正当な理由なく立ち入った場合、刑事特別法の規定で罰せられる可能性にも言及している。県内では新基地建設に反対する声が根強い中、本格的な工事開始を前に取材活動を委縮させる狙いがあると言える。憲法で保障された表現の自由を大きく損ねる暴挙・弾圧である。到底許されるものではない。

われわれ民放労連は、欠陥機オスプレイの日本からの即時撤去を強く求めるとともに、辺野古新基地建設断念と東村高江のヘリパッド撤去を粘り強く求めていく。

 

右、決議する。

 

二〇一七年一月二九日

日本民間放送労働組合連合会 第一二四回臨時大会

第124回日本民間放送労働組合連合会臨時大会 決議5「佐藤典子組合員のKBS京都無期直用化を求める決議」

佐藤典子組合員のKBS京都無期直用化を求める決議

 

株式会社ササキデザインルームに雇用されている京都放送労組の佐藤組合員は、一九年間低い賃金・労働条件でKBS京都一筋にテロップ業務に携わってきた。

とりわけ、KBS京都再建途上で一番厳しい時代にあって、佐藤組合員が職場の仲間とともに粉骨砕身、ニュース番組の放送に力を尽くすことで京都の視聴者に貢献してきた。

KBS京都は、ようやく一昨年一〇月、会社更生手続きによる五〇億円の完全弁済を終え、無事再建を達成した。これをうけ組合は、同年の秋闘で再建に寄与し多大な貢献をしてきた佐藤君の永年の労に答えるため、佐藤君のKBS京都直用化要求を提出した。

そしてこれを実現するため組合は労働局に偽装請負の是正申告を行い、一度は労働局から「法違反なし」との不当な認定がだされたが、組合の粘り強い取り組みで逆転認定を勝ちとり、「法違反」の偽装請負で是正指導をひきだした。

しかし、会社は労働局の指導を曲解し、即時にササキデザインルームとの違法な契約を解除し、佐藤君から仕事を奪った。労働局の指導は本来、労働者を守ることを最優先させることを意味しているにもかかわらずだ。

組合は、佐藤君の雇用確保が急務として、一六年末闘争で①KBS京都への直接雇用②期間の定めのない無期雇用③従前の賃金の確保―を佐藤君要求の重点に置いて交渉を続け、ようやく一月二六日の会社との交渉で念願の直接雇用を勝ちとった。しかしなお、無期雇用とすることには難色を示している。佐藤君は請負会社では一九年間契約更新を繰り返して事実上の無期雇用となっており、直接雇用にあたっては雇い止めの不安のない無期雇用にすることが佐藤君の要求の完全解決のための核心である。

民放労連に結集する私たちは、KBS京都の再建に少なからず貢献してきた自負がある。再建達成後のKBS京都は、今こそ二度と経営危機を起こさぬよう労使が協力していかなければならない。このためにも組合が強く解決を求める佐藤組合員の無期直用化を実現し、KBS京都の再スタートを軌道に乗せることが重要だ。私たちは京都放送労働組合の佐藤組合員無期直用化要求を強く支持し、解決するまで民放労連をあげてともに闘うことを決定した。

貴殿がすみやかに英断をくだし、早急に要求を解決することを強く求めるものである。

右、決議する。

二〇一七年一月二九日

日本民間放送労働組合連合会 第一二四回臨時大会

 

株式会社 京都放送

代表取締役社長 千代 正實 殿