メディア日誌 2019年10月

◆かんぽ生命保険の不正販売問題を追及したNHK番組を巡り、日本郵政グループの要求を受けたNHK経営委員会が、同局の上田良一会長を厳重注意した問題で、木田幸紀・放送総局長が郵政側に出向き、番組幹部の発言について事実上謝罪する上田会長名の文書を渡していたことが判明した。(10月2日)

◆NHK経営委員会が昨年10月に上田良一会長に対し、経営委が重注意を決めた際の議事録を作成していないことがわかった。 (10月4日)

◆放送倫理・番組向上機構の放送倫理検証委員会は、長野放送が今年3月に放送した番組『働き方改革から始まる未来』について、「視聴者が広告放送であるとの疑いや誤解を抱くのも無理はない」番組であるにもかかわらず、適正な考査をせずそのまま放送したとして「放送倫理違反があった」とする意見書を発表した。  (10月7日)

◆「あいちトリエンナーレ2019」で企画展「表現の不自由展・その後」が約2ヵ月ぶりに再開された。芸術祭側、不自由展側の双方が少女像を含む全作品を元の状態で展示することや安全対策で合意し、再開にこぎつけた。入場は1日2回。1回につき30人と制限。入場希望者は抽選をし、当選者は金属探知機による身体検査をうけるなど物々しい雰囲気に包まれたが、大きな混乱はなかった。  (10月8日)

◆エフエム東京は、大きな損失を出していたデジタルラジオ放送「i‐dio」から撤退すると発表した。損失を隠す不正な株取引があったとして延期していた2019年3月期決算も発表した。 (10月8日)

◆NHK経営委員会は会長への厳重注意を決定した際の議事録を作成していないとの説明から一転して「議事録に類するもの」として議事経過を公表した。 (10月16日)

◆テレビ朝日は、夕方の報道・情報番組『スーパーJチャンネル』が3月に放送した企画コーナーで取り上げたスーパーの買い物客として、男性ディレクターの知人を仕込む不適切な演出があったと発表した。    (10月17日)

◆TBSは、番組制作過程でやらせがあった『消えた天才』『クレイジージャーニー』のバラエティ2番組について、放送を終了すると発表した。    (10月22日)

◆KAT-TUN元メンバーが大麻取締法違反に問われた事件で、厚労省関東信越厚生局麻薬取締部が自宅を捜索した際の動画をテレビ制作会社に提供していた。 (10月22日)