第125回定期大会 「憲法「改正」に反対し、立憲主義を守るために不断の努力を宣言する決議」

憲法「改正」に反対し、立憲主義を守るために不断の努力を宣言する決議

五月三日の憲法記念日に安倍首相は、改憲派集会にあてたビデオメッセージで「憲法『改正』を二〇二〇年までに行う」と発言し、改憲に向けての意欲を露わにした。衆議院の予算委員会で野党が真意を質した所、安倍首相は「自民党総裁としての発言であり、今は首相としての答弁に限定したい」と質問をはぐらかした。そもそも国家権力を規制するための憲法を、立場が違うと言いながらも一国の首相が「改憲」について期限を切ること自体が問題であり、「改憲論議を加速化させることが目的だ」と臆面もなく言い放つことに恐怖さえ覚える。

自民党が政権を取り返した二〇一二年以降、「特定秘密保護法」「安保関連法制」「共謀罪(テロ等準備罪)」を、十分な議論も国民の理解も得ないまま次々と強行採決で成立させた。取材・報道の自由と国民の知る権利に制約をかけ、さらには憲法で保障された思想・信条の自由、内心の自由まで制限しようとしている。日本という国を、法治国家から統制国家に変貌させようとしている。

二〇一二年に発表された自民党の憲法改正草案では、権力を規制するという立憲主義の本義からはずれ、国民を統制し、国家に奉仕させようとする意図が明白なものとなっていた。

何が秘密なのかも明確でない「特定秘密保護法」、法務大臣でさえ理解できない「共謀罪」などの法律がいかにして成立したのかを考えれば、「時の総理大臣の意向」として忖度されることは明らかだ。

私たち民放労連は、立憲主義を否定する改憲に、強く反対する。国家のために個人の権利や表現の自由を制限し、多数派の一存で国の根幹を変えられるような社会に変えてはならない。安倍首相らが企図する改憲の真の狙いは、権力を縛る憲法上の制約を取り払うことである。この暴挙を許さないためにも、真の狙いを隠蔽し、蟻の一穴を狙うかのような「お試し改憲」にも断固反対する。

憲法十二条に、私たちが手にする自由及び権利は、「国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」と定められたとおり、民放労連に結集する私たちは、現憲法を尊重し、自由と平和を守るための運動を続けることを、私たちはここに宣言する。

右、決議する。

二〇一七年七月三〇日

日本民間放送労働組合連合会 第一二五回定期大会