メディア日誌 2017年10月

◆沖縄県の米軍基地問題を取り上げたバラエティー・情報番組『二ュース女子』(1月2曰放送)に「事実関係が誤っている」と批判が出ている問題で、放送した東京メトロポリタンテレビジョンは9月30日夜、報道特別番組『沖縄からのメッセージ~基地・ウチナンチュの想い~』を放送した。(10月1日)

◆2013年夏、NHKで、選挙取材の最前線にいた31歳の記者が過労死していた。しかし、局内で起きた過労死について対外的に公表してこなかった。NHKは午後9時半ごろ、総合テレビの番組『ニュースウオッチ9』の中で現場でマイクを握る佐戸さんの写真を映しながら、職員の過労死について初めて報じた。(10月4日)

◆放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は、今年1月31日に放送された『白熱ライブ ビビット』でホームレスの男性を「人間の皮を被った化け物」などと呼ぶ表現があった問題について、放送倫理違反に当たるとの意見書をまとめ、公表した。(10月5日)

◆社員の違法残業を防ぐ措置を怠ったとして労働基準法違反の罪に問われた法人の電通に対し、東京簡裁は、求刑通り罰金50万円の有罪判決を言い渡した。(10月6日)

◆放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は、フジテレビ系の情報番組『とくダネ!』で容疑者の映像を取り違えるミスなどが相次いだことについて審議入りをすることを決めた。(10月13日)

◆衆院選関連の地上波テレビの放送時間が、2012、14年の過去2回の衆院選を大きく上回ったことが分かった。自民党側が各局に「放送の公平中立」を求める要望書を渡した14年からほぼ倍増した。新党の結成が相次ぎ、有権者の関心を集めた「劇場型選挙」を、情報・ワイドショー系番組が積極的に取り上げた結果と見られる。(10月24日)

◆テレビ朝日系とTBS系の衆院開票速報番組で22日夜、新潟3区で自民党前職の斎藤洋明氏を誤って「当確」と報じ、その後番組内で訂正した。(10月24日)

◆過労死や過労自殺の防止策を話し合う厚生労働省の協議会が開かれた。過労自殺した電通の新入社員や過労死したNHK記者の遺族側代理人で、専門家委員を務める川人博弁護士が、メディア業界の長時間労働について詳しい調査をするべきだと訴えた。(10月26日)