メディア日誌 2016年9月

◆さいたま地裁が8月、ワンセグ放送を受信できる携帯電話を持っているだけではNHKの受信料を支払う「義務はない」と判断したことについて、高市早苗総務相は閣議後の記者会見で「携帯受信機も受信契約締結義務の対象と考えている」と述べた。(9月2日)

◆総務省は、NHKがワンセグ放送を受信できる携帯を持っていることを理由に受信契約を結んでいる実情について、近くNHKから事情を聴く方針を固めた。さいたま地裁はワンセグ携帯を持っているだけで受信料を支払う「義務はない」と判断しており、NHKに契約手法の見直しを求める可能性もある。(9月6日)

◆総務省は過疎地や離島にも画質の優れた映像を届けるため、地方のケーブルテレビ局に設備の改修費を補助し、現在のフルハイビジョンの4~16倍の解像度を持つ4K・8K放送を全国で見られるようにする。2020年の東京五輪を全国どこでも臨場感あふれる映像で楽しめるようにする。(9月8日)

◆プロ野球セ・リーグの広島が25年ぶりに優勝を決めた試合を中継した番組(NHK総合、10日の夜)の平均視聴率は広島地区で60.3%だったことがビデオリサーチの調べで分かった。瞬間最高視聴率は71.0%。関東地区は平均視聴率16.8%、関西地区が同14.9%だった。(9月12日)

◆東京都世田谷区で2000年12月に一家4人殺害事件を扱ったテレビ朝日の番組をめぐる人権侵害の申し立てについて、BPOの放送人権委員会は「人権侵害があったとまでは言えないが、放送倫理上重大な問題があった」などとする「勧告」を発表した。(9月12日)

◆日本民間放送連盟の井上弘会長は、定例会見で、リオデジャネイロ五輪のテレビ放送に関わる民放全体の収支が赤字になったと発表した。夏季五輪では2012年のロンドン五輪に続いての赤字。高額の放送権料をCM放送枠のセールスで賄いきれなかったことが理由。(9月15日)

◆ラジオ番組をインターネット配信している「radik」と民放連ラジオ委員会は、新機能「タイムフリー」の実証実験を10月11日から始めると発表した。(9月26日)

◆NHKの籾井勝人会長が来春からの受信料値下の検討を理事らに指示したことに絡みもNHKの経営委員会の石原進委員長は、値下げの議論は拙速との認識を示した。(9月27日)